2018年10月、カナダでは成人向けの嗜好用大麻が連邦レベルで合法化された。法律が変わる日付は一つでも、店で買えるようになるまでの事情は州や地域によって違った。販売開始時には一部の店舗で購入を待つ行列が報じられた。だが、その一枚の写真を国じゅうの状況として扱うことはできない。
行列の面白さは、珍しい商品を求める熱気だけにあるのではない。昨日まで違法だった取引が、今日から規則に従った商売になる。その切り替わりを、店舗の入口で待つ人々が目に見える形にした。年齢確認、販売方法、供給量など、合法化後にも守るべき条件は残る。法律が許すことと、すぐ買えることは同義ではない。
この出来事を扱う際には、店舗名と日付が分かる当時の報道を出典に結びつけたい。列にいた人々の動機も一様とは限らない。歴史的な初日を体験したかった人も、単に買い物をしたかった人もいたかもしれない。確かなのは、社会のルールが変わる瞬間にも、人は一人ずつ店に入るということだ。
合法化初日の店頭列は、禁止が終わった瞬間にも供給と販売規則が残ることを示した。法的な境界は一晩で動いても、商品は一人ずつレジを通った。
