リマの充填所では、家族が患者の代わりに夜明け前から順番を引き受けた。

列の人々は自分のために商品を買う消費者ではない。病院や自宅で呼吸を苦しむ親族の代理だった。順番が進む速度と、患者の状態が悪化する速度は関係なく、価格上昇は待つ権利さえ家計によって不均等にした。

家庭用ボンベへ頼る治療では、看護と調達が同じ家族の仕事になる。

2020年6月、ペルーでは医療用酸素を買うため、夜明け前から人々が列をつくった。ロイター通信は、テレビ映像に長い列が映り、10立方メートルのボンベに通常の3倍から4倍の価格を払う例があったと報じた。政府は酸素供給を「国家的利益」と位置づけ、工業用設備の転用や輸入を急いだ。

酸素は空気の一部でありながら、医療として届けるには製造、純度管理、容器、輸送が必要になる。その連鎖が切れると、誰にでもあるはずの呼吸が、ボンベ一本をめぐる競争へ変わる。行列は不足の象徴ではなく、不足が家族の時間と身体に到達した場所だった。

列にいる人が健康でも、その時間は病室の呼吸と直接つながっていた。

出典確認:2021年2月の国際報道は、リマで家族が医療用酸素ボンベの補充を求めて順番を待ったことを、パンデミック下の供給不足とともに記録する。