2020年1月8日、横浜地方裁判所の外に約2,000人が集まり、一般傍聴席26席の抽選を待った。相模原市の障害者施設で19人が殺害され、24人が負傷した事件の初公判だった。被告は起訴内容を認めた直後、法廷内で取り押さえられ、審理は一時中断した。

傍聴希望者の数は席の約77倍に達した。事件は、障害者に対する差別的な思想と、それを社会がどう受け止めるかを問う重大な裁判として注目された。

この列の中心にあるのは珍しさではない。極端に限られた公開席を通じて、社会が裁判を直接見届けようとした記録である。被害者と遺族の尊厳を損なわないためにも、列の大きさは事件を娯楽化せず、司法への関心の規模として読む必要がある。