2004年10月9日、カブールの投票所前で、有権者が入場の順番を待っていた。欧州安全保障協力機構(OSCE)の選挙支援チームが残した写真は、「新しい大統領に投票するため、投票所へ入るのを待つアフガンの有権者」と場面を特定している。同じ記録群には投票する人、開票作業、選挙ポスターも収められ、この日がアフガニスタン初の大統領選挙だったことが示されている。

2001年のタリバン政権崩壊後、暫定統治を経た国で、国家元首を直接選ぶ手続きが初めて全国規模で行われた。投票用紙を箱へ入れる時間は短いが、その前には登録、身元確認、男女別の投票環境、警備、資材輸送が必要だった。写真が確認できるのはカブールの一地点であり、全国の安全状況や参加経験を一枚に代表させることはできない。

この選挙では、消えにくいインクの不備をめぐって一時ボイコットの動きも起きた。列があることだけで、選挙が公平だった、あるいは全員が安心して参加できたとは言えない。それでも、投票所の外で順番を待つという行為は、政治参加が抽象的な権利だけではなく、特定の日、特定の入口、本人確認を通過する身体的な手続きであることを示す。OSCEの写真に残った列は、初めての大統領選挙が実際に一人ずつ処理された、その入口の記録である。 写真の説明は人数や待ち時間を示していないため、それらは補わない。確認できるのは、選挙という国家的出来事が、カブールの入口では「中へ入る順番」という小さな単位へ分解されていたことである。