2026年9月の連休、ハノイ旧市街の小さなフォー店で、20人を超える列が店内から路上へ伸びた。客は約30分待ち、7万ドンを払った後も、熱い丼を自分で運び、空いた席を探す。席数が少ないため、食べ終えた客が出るまで次の人は入れない。

ここで買われているのは料理だけではない。老舗や評判店を「試した」という経験が、快適さより優先される。高い料金、セルフサービス、暑い屋外待機がそろっても列が消えないことは、希少性が店の容量だけでなく、評判によっても作られることを示す。