2015年4月、ホニアラ市は中央市場を改修のため無期限閉鎖した。約15年前に日本政府が建設して市へ引き渡して以来、大規模改修がなかった建物で、トイレ、鮮魚売り場、塗装には手入れが必要だった。ところが市場の扉を閉じると、行列は消えずに道路へ移った。出店者の多くがフィッシング・ビレッジ市場へ移動し、ククム・ハイウェイでは市場西側からさらに西のバハイ地区まで車列が延びたと地元紙は報じた。
代替先はもともと道路沿いの販売所で、長年のうちに公共市場のように使われるようになった場所だった。敷地は狭く幹線道路に近い。中央市場の機能を一か所へ押し込めば、買物客、出店者、通勤・通学の車が同じ細い地点に集中する。記事は警察に交通整理を、市には出店者数の管理を求め、混雑した場合は他のサテライト市場を使うよう呼びかけた。
この事例で待っていたのは市場の客だけではない。市場を利用しない人まで、都市の食料流通を付け替えた結果として道路上で待たされた。建物の修繕は必要だったが、売り場を閉じる決定は、都市の別の場所に長い「臨時の待合室」をつくったのである。市場の行列を管理することと、市場へ向かう流れを管理することが、同じ問題だと分かる記録だ。
