2024年6月2日、メキシコ大統領選の在外投票が行われた米国各地の領事館で、数百人規模の列ができた。ダラスでは午前3時30分から待ち始めた人がおり、サンフランシスコ、サンディエゴ、フレズノでも長い列が報じられた。ヒューストンでは列が通りに沿って約4分の3マイルに延び、日陰のない場所で何時間も待つ人がいた。
在外有権者は郵便やインターネットでも投票できたが、対面投票には本人確認と電子投票機の処理が必要だった。想定を超える来場で処理が追いつかず、ダラスでは事前登録者に加えて未登録者向けの枠も用意されたものの、投票できずに帰った人もいた。
この列が示したのは、国境を越えれば一票が簡単になるわけではないことだった。故国の選挙に参加する権利は、領事館という限られた窓口と、その扉へ続く長い順番の中で行使された。
