2018年12月30日、コンゴ民主共和国の首都キンシャサで、有権者が大統領選挙と議会選挙の投票を待って列をつくった。国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)のジョン・ボペンゴが午前9時35分に撮影した写真は、投票所へ向かう人々を直接記録している。
この選挙は本来12月23日に予定されていたが、選挙管理側の倉庫火災や準備上の問題を理由に一週間延期された。さらに一部地域では治安やエボラ流行を理由に投票が後日へ回された。全国で同じ日に同じ条件が成立したわけではない。そのため、キンシャサの列を国全体の参加状況の象徴として単純化することはできない。
写真説明が示すのは、場所、日付、二種類の選挙、投票を待つという行為である。正確な人数、待ち時間、投票所名、列にいた人の支持候補は分からない。写真に写る順番は政治的意見の一致ではなく、異なる選択を持つ人が同じ投票手続きを共有している状態だ。
大統領と議会という二つの権力を選ぶ制度は複雑でも、投票所の入口では一人ずつ進む列になる。選挙の延期や地域差という大きな問題のなかで、この写真は、少なくともキンシャサの一地点では12月30日の朝に投票が実際の手続きとして動いていたことを示している。 撮影時刻まで残るデジタル写真の記録は、選挙を「その日に行われた」という一般論から切り離し、朝の特定時点に列が存在したことを確認させる。制度の実在だけでなく、待機行動の実在を支える証拠である。
