マハーラーシュトラ州シャニ・シンガナプールの中心にあるのは、屋根のある本堂ではなく、空の下に据えられた黒い石の神像である。州観光局によれば、ここは土星神シャニを祀る主要な巡礼地で、土曜日や新月の日には参拝者が増える。参拝者は油、黒ゴマ、花などを供え、村は扉や錠をほとんど用いない伝統でも知られる。

現地の参拝案内は、境内で列の仕組みと係員の指示に従うよう明記し、供物が保安地点で確認されると説明している。つまり、ここで必要なのは群衆の存在を行列と読み替えることではない。屋外の神像へ近づくため、保安確認を経ながら順番を守る具体的な導線がある。しかも寺院は終日開いているため、列は「開門を待つ」ものではない。人々が待つのは、時間の扉が開く瞬間ではなく、開かれた聖所の前で自分の参拝順が来ることだ。建物に閉じ込められていない神像と、きちんと管理された人の流れ。その対照が、この巡礼列をほかの寺院の列と違うものにしている。