2008年のジンバブエでは、物価が猛烈な勢いで上昇し、紙幣の額面と買えるものの関係が日々揺らいだ。銀行に預金があっても、引き出せる金額や現金の供給には制約があった。銀行の前で待つことは、単に窓口の処理が遅いという話ではない。自分のお金を、今日使える形に変えられるかという切実な問題だった。
現金を手にしても安心とは限らない。店へ着くまでに値段が変わるかもしれず、手に入れた紙幣で必要なものが買えるかも分からない。通帳の数字、手元の紙幣、店頭の値札という三つの数字が、同じ速さで動かない社会では、待ち時間そのものが損失になりうる。
この候補の核心は、銀行が「お金を保管する場所」であると同時に、「お金を受け取るために並ぶ場所」に変わる逆説だ。ただし、原票の「2008年の銀行」という記載だけでは、特定の支店の列の長さや並んだ人の証言までは確定できない。公開時には日時・場所を伴う報道や写真との照合が必要である。
同時代報道は2008年ジンバブエの現金不足と超インフレ下の銀行列を直接記録している。
