1977年1月のカイロでは、補助価格の食品を扱う国営の近隣店の前に、開店前から長い列ができた。同時代のワシントン・ポストは、パンや米、油などを安く供給する制度と、毎朝の待ち列を直接記録している。
補助金は低い所得でも食料を買えるようにする一方、供給不足や横流しを生んだ。安いパンは誰にでも必要だが、店に届く量は無限ではない。列は福祉制度の入口であり、その弱点が見える場所でもあった。
国家予算をめぐる議論も、生活者には朝の順番として現れる。待っていたのは政治的象徴ではなく、家族の食卓に置く一斤だった。
