インドのティルマラ・ヴェンカテーシュワラ寺院では、参拝者をただ一本の立ち列に置くのではなく、Vaikuntam Queue Complexの区画へ順に収容する。寺院運営組織TTDの理事会資料によれば、ある年には365日のうち156日、当日中に参拝できない人が区画に残り、翌日に持ち越された。最も多い日には、全区画が満員のうえ約5,000人が列に残り、持ち越しは約2万人に達した。

TTDが検討したのは、単に列を速く進める方法ではない。夜を越す人に通し番号と区画番号を記した身分証を発行し、近接する宿泊施設で休んだ後、翌朝に元の優先順で戻す仕組みだった。大規模巡礼では、待機場所にトイレ、食事、飲料水を用意するだけでなく、いったん列から離れても順番が失われない制度が必要になる。ここでは参拝への順番が、身体の連続した立ち位置から番号へ移され、一夜を越えて保存される。