2017年1月17日、アンドラ・ラ・ベリャのギリェモ広場では、配布開始前から人々が列をつくっていた。気温は零下3度。待っていたのは商品ではなく、聖アントニの日に共同で煮るエスクデーリャだった。市とエスクデーリャ職人組合が開いた第48回の催しでは、10基の大鍋で約4,000食を用意した。材料の下ごしらえは前日から始まり、当日は午前5時から約50人の大人、若者、子どもが鍋を受け持った。

市の記録は、寒さのため広場で食べず、器に受け取って家へ持ち帰る参加者が多かったことも伝える。つまりこの列は、祭りの観客席ではなく、共同調理を各家庭の食卓へつなぐ受け渡し口でもあった。翌2018年には4,000食余りが30分強でなくなり、1,400リットルの水、肉、豆、野菜、米、麺など、町の昼食を支える材料の規模も公表された。

この慣習は1970年、聖名祝日を同じくする友人たちが一緒に祝ったことから復活したという。列の先にある一杯は無料の温かい食事であると同時に、仕込み、火の番、配膳、持ち帰りまで町が分担する年一度の共同作業だ。極寒の広場で順番を待つ人の数は、伝統が保存されているだけでなく、実際に食べられ続けていることを示していた。