1980年代末のペルーでは、パンや生活必需品を買う列が都市の日常風景になった。『エル・コメルシオ』の写真アーカイブには、1988年9月19日にカヤオで撮影された長い列が残る。ハイパーインフレ下では、今日の価格が明日も同じとは限らず、商品が店に届いたという情報そのものが人を動かした。

列に早く着くことは、時間を節約するためではなく、在庫が尽きる前に買うためだった。並んでいる間にも貨幣価値は落ち、販売数量が制限されることがある。家族の誰かが列を担当する時間は、仕事、家事、通学から差し引かれた。

経済危機は物価指数の曲線で説明できるが、列はその曲線が生活へ触れた場所を示す。棚に商品がないことと、財布に価値が残らないことが同時に進むと、人々は品物だけでなく現在の価格を確保するために並ぶ。買い物が将来から逃げる競争になった。

ハイパーインフレ下では、列の進む速さと価格の上がる速さが競争した。商品を手にするまでの数時間に貨幣価値が変わり得たため、待機そのものが家計の損失になった。