2019年、チュニジア中部ケルアンの伝統的なパン屋では、若者、女性、高齢者ら数十人が、熱い石窯からパンが出るのを待っていた。現地報道は、焼き上がりが近づくと客が前の位置を求め、籠を手に最初の一枚へ腕を伸ばす様子を詳しく伝えている。

このパンは小麦や大麦を使い、オリーブ油、香辛料などで風味を加える。生産量が限られるため、客は数十分立ち、時には店へ戻って焼き上がりを確かめる。毎日繰り返される待機は、昔ながらの味を家庭の食卓へ持ち帰るための順番だった。