ポーランドの「Tłusty Czwartek(脂の木曜日)」は、四旬節を前に甘いものを楽しむ日として知られる。主役の一つがpączki(ポンチキ)。揚げた生地の中にジャムなどを詰め、砂糖をまとわせた菓子だ。ドーナツに似ているが、名前も季節の役割もポーランドの暮らしに根を張っている。
この日の面白さは、甘いものが好きな個人の欲望と、国中で共有される暦が重なることにある。いつもは店ごとにばらばらな買い物の時間が、ある木曜日にそろう。仮に店頭に行列が生まれるなら、人々が待っているのは一個の菓子であると同時に、年に一度の合図でもある。並んでいる人同士が会話をしなくても、同じ理由で来たことが伝わる。
この候補の個別店舗・行列の長さ・観察日を示す資料は未確認である。伝統菓子を買う習慣と、特定の場所で列が生じた事実は分けて扱う。
