インドネシアで「タクジル」は、ラマダンの日没後に口にする軽食や飲み物を指す。ジャカルタのベンドゥンガン・ヒリル市場、通称ベンヒルは、夕方になるとタクジルを探す人でにぎわう。2026年の現地報道は、人気のブブル・サファルを買うため、客が約三十分並んだと伝えた。
市場には甘い飲み物、揚げ物、粥、米料理など多くの店が並ぶ。日没という共通の締切があるため、人気店の前には短時間で列が育つ。並ぶ人は空腹を抱えながら、家族と分ける品を選び、自分の番を待つ。
買い物の列でありながら、同じ夕刻を待つ人々の列でもある。一袋のタクジルが、長い断食の一日から食卓へ切り替わる合図になる。
