ナイジェリアでは2022年末から2023年初めにかけて紙幣の刷新が進み、旧紙幣の扱いと新紙幣の供給をめぐって現金不足が深刻化した。ATMに向かうという、ごく普通の行為が、現金を手にできるかどうか分からない試みに変わった。

電子決済が広がっても、すべての店や交通手段が同じように対応できるわけではない。スマートフォンの画面に残高が表示されることと、今日の食料や移動の代金を払えることは同義ではない。ATMや銀行窓口の待ち時間は、決済手段の切り替えが社会の隅々まで一度には届かないことを可視化する。

現金不足の期間と政策の経緯は確認できる一方、特定の行列の人数・長さ・撮影場所は個別の報道資料と照合すべきである。列の向こうにあるのは、単にお金を欲しがる人々ではない。日々の取引を続けたいという、ごく実際的な必要だ。