2013年のウズベキスタンでは、国産車を買うことは、販売店で車種を選んですぐ乗って帰る買い物ではなかった。同時代報道は、購入希望者が販売店に並び、代金の85%を預けて待機名簿に入る仕組みを伝えている。首都タシケント近郊の販売店では、8月に契約した客が引き渡しは翌年3月になると話していた。

背景には、国営企業ウズアフトサノアト傘下のGM Uzbekistanが国内市場をほぼ独占し、需要に供給が追いつかない「不足の経済」があった。正規価格で手に入れるには長く待つ一方、中古車はすぐ買えるため、新車より高くなることさえあった。順番を飛ばすための口利きや上乗せ金も報じられ、名簿は公平な整理表であると同時に、希少な商品への入口でもあった。

この行列の特徴は、店頭の列が終わっても待ちが終わらないことだ。契約と高額の前払いを済ませて初めて、数か月先の引き渡し順に加わる。車を待つ時間は、家族の移動や仕事の計画を先延ばしにする。欲しい物の前に人が並ぶという世界共通の光景が、ここでは一枚の待機名簿になって何か月も続いていた。