ペルーの長寿テレビ番組「トランポリン・ア・ラ・ファマ」の観覧・出演希望者は、リマのスタジオ前で夜を越して待った。文化人類学者アレクサンダー・ウエルタ=メルカードの2018年の回想では、列は男女に分かれ、女性は歩道や壁際で待ち、男性は周辺を行き来した。夜明けが近づくと常連が鉛筆書きの番号札を配り、別の係が腕にスタンプ、テレビ局の警備員がさらに油性ペンで番号を書いた。
一人の腕と手に、札、印、番号という三つの順番の証拠が重なった。それでも知人の割り込みで入口付近は膨らみ、押し合いになることがあったという。待つ人は編み物、調理、菓子販売で夜を過ごした。公式管理だけでも自主ルールだけでもない。参加者が作った秩序を局側が後から上書きする、即席の共同運営がこの列を動かしていた。
