2019年のヨルダンで、UNHCRの現金支援を受ける難民の77%は、ATMでの引き出しを三十分未満で終えた。しかしマフラクでは7%、ザルカでは5%が一時間以上を要した。機械の混雑や故障で複数のATMを回る人もおり、高齢者や障害のある人は若い家族に列を任せ、自分の番まで座って待つことがあった。
虹彩認証はカードや暗証番号を不要にしたが、交通と機械の制約までは消さなかった。遠隔地ではバスを逃すと十ヨルダン・ディナールを超える移動費がかかるという証言もある。目を機械へ向ける数秒の前に、家族が交代で守る長い順番が置かれていた。
