2021年1月29日、モロッコのサレで、人々が新型コロナワクチンの接種を待った。ロイターの写真は、全国接種キャンペーン開始直後の列を記録している。政府は医療従事者などの基幹職種、高齢者、慢性疾患のある人から接種を進め、3月中旬には人口100人当たり14回分に達した。一方、正規滞在資格を持たない移民が計画から外れている問題も指摘された。
同じ会場の列に誰がいるかを見るだけでは、制度から排除された人は見えない。接種券や身分情報を持ち、優先順位に入った人は順番を待てるが、登録の入口に立てない人には列そのものが用意されないからだ。サレの写真は、アフリカでも早い接種展開を示す記録であると同時に、効率の数字だけでは公平性を測れないことも教える。待ち時間が短いか長いかの前に、誰が「待つ資格」を認められたのかを確かめなければ、この行列の輪郭は半分しか見えない。
