2019年、サモアで麻疹が急速に広がり、政府は非常事態を宣言した。アピアの診療所では、子どもと保護者が予防接種を待つ列をつくった。12月の集中接種では官公庁や多くの事業所を閉じ、未接種の家が赤い旗を掲げ、移動チームが地域を回った。1Newsは、一部の移動接種地点でも看護師の診察を待つ列ができたと報じている。
前年には、誤って調製されたMMRワクチンで乳児二人が死亡し、接種への信頼が大きく損なわれていた。その結果、集団免疫が弱いところへ麻疹が入り、流行では多くの子どもが亡くなった。列に並ぶことは単なる医療手続きではなく、失われた信頼と感染拡大の速度を同時に引き受ける行為になった。
集中接種では、人々を一か所に集めるだけでなく、接種側が家へ近づく方法も採られた。通常は患者が医療の順番を待つ。サモアでは、赤い旗が「ここへ来てほしい」という目印となり、待つ人と移動する医療チームの双方が島全体で接点をつくった。
