2024年1月25日、インド北部ラクナウの採用会場には、イスラエルで建設の仕事に就こうとする男性たちの列ができていた。写真に写るのは、履歴書を提出するためだけの集まりではない。石工や大工などの技能を持つ応募者が、書類確認や実技試験、面接へ進む順番を待っていた。地元だけでなく遠方から来た人もいた。

この募集が通常の海外就職と違ったのは、働く先が戦争の続く地域だったことだ。2023年10月以降、イスラエルが多くのパレスチナ人労働者の就労を認めなくなり、建設現場で深刻な人手不足が生じた。インドとイスラエルの協力による採用活動は、そうした空白を埋める動きでもあった。応募者にとっては、国内で得るより高い賃金が魅力だったが、採用されれば危険のある土地で働く可能性も引き受けることになる。