ジョージアの公共サービスホールは、身分証や旅券、登記など複数の行政手続きを一つの建物に集めた窓口である。世界銀行の行政サービス評価によれば、身分証・旅券の受取りは短時間サービス、申請は長時間サービスに分けられ、来庁者の順番は統合電子キュー管理システムで制御される。
利用者は必要な手続きに対応する番号を受け取り、画面に自分の番号と窓口が表示されるまで待つ。一本の長い列をつくる代わりに、申請、受取り、写真撮影などを別の流れへ振り分ける設計だ。列が見えにくくなっても、誰が次かという約束は番号として残る。
この仕組みが面白いのは、行政の待ち時間を単に短くするだけでなく、待つ人を目的別に整理する点にある。同じ建物に集まった市民は、同じ順番を争うのではなく、それぞれの用件の列に入る。身分を証明する書類を得るまでの不安を、建築とデジタル番号が少しだけ予測可能な時間へ変えている。
