モンテネグロは2006年の独立後、自国の旅券制度を整え、2008年7月から新しい旅券法を適用した。旅券は国家の変化を携帯できる一冊の文書だが、市民が実際に手にする場所は内務省の窓口である。
国連貿易開発会議の技術支援で整備されたモンテネグロの行政手続案内は、2018年時点の旅券受領手続きを段階別に記録している。その「旅券を受け取る」段階には、窓口での待ち時間が最短5分、最長20分と明記されていた。これは発行までの日数やオンライン上の処理待ちではなく、受領者が窓口の順番を待つ物理的な行列である。
数分という待ち時間は、劇的な長蛇の列ではない。それでも、独立後の国家制度が市民の日常に届く最後の数メートルには、書類を確かめ、番号や順番に従って受け取る小さな列があった。
