ナイロビのムクルでは、家庭の蛇口からいつでも水が出る暮らしは長く当たり前ではなかった。簡易な配管は壊れやすく、供給停止や低い水圧が、限られた給水点に人を集中させた。
ムクルの給水改善を検証した事例研究は、住民が高い水代、頻繁な断水、そして水圧が低いときの長い列に耐えていたと明記する。ここでの列は、別地区の写真を借りた想像ではない。ムクル固有の給水網と、容器に水を満たす順番を記録したものだ。
2021年に報じられた給水自販機では、住民が20リットル容器を一日に複数回満たせるようになり、利用者は「列がない」と話した。新しい設備の意味は機械の珍しさだけではなく、以前の集中型給水が作っていた待機を減らした点にある。
同じ水を必要とする人が同じ場所へ集まると、容器は生活の器であると同時に、順番を示す目印にもなる。列が短くなることは、時間を別の用事へ戻せることでもある。
