2009年8月3日、東京地方裁判所の外に数千人が並んだ。目的は、裁判員制度による最初の刑事裁判を傍聴することだった。法廷の内側では、47人の候補者から選ばれた市民6人が職業裁判官3人と審理し、被告の量刑を判断する。日本では陪審制度が1943年に停止されて以来、一般市民が重大な刑事裁判の判断に直接参加する機会が途絶えていた。

傍聴席を求める列は、有名人を見るためではなく、司法の役割が専門家だけのものから市民へ開かれる瞬間を確認する列だった。裁判員になることへの不安や反対運動もあるなか、制度への関心は裁判所の外に物理的な長さとして現れた。