2021年8月、政権崩壊直後のカブール空港で、人々は単に群衆となっていただけではない。米国務省監察総監室の後年の検証は、非戦闘員退避作戦のあいだ、国務省職員が空港で退避対象者を審査し、「列に入れる」役割を担っていたと明記している。空港内では国防総省が退避便の搭乗者名簿を作成していた。ここには、国外退避の受付と処理へ進むための物理的な順番が、候補固有の場所と時期に即して記録されている。

8月29日に撮影されたロイターの映像記録は、空港の外に集まった人々と、退避の道を求める当事者の声を残した。女性は命が危険にさらされているため、国外へ出る方法を示してほしいと訴えた。別の男性は、女性や子ども、高齢者が時間を費やしていると語った。車列の記録と人々の証言は、空港周辺の混乱を示す。ただし、交通の列と退避受付の列は同じものではない。本稿が行列の直接証拠とするのは、監察報告が確認した空港内の審査・受付の列である。

この列の先には、通常の旅行手続きではなく、危険な場所から離れられるかどうかという切迫した判断があった。書類や資格を確認され、便への搭乗処理を待つ時間は、家族の安全と結びついていた。秩序をつくる列と、その周囲に広がる不安や混乱は同時に存在した。違う世界であっても、自分の番を待つという行為は共通する。しかし、その一回の番に託された重さは、日常の列とはまったく同じではない。