2018年1月、ブラジルの主要州では黄熱病ワクチンを求める人々が接種所に列をつくり、数時間待った。死者が増え、世界保健機関がサンパウロ州全域への旅行者にも接種を勧告した時期である。列が示したのは、森林部の感染症とみなされがちだった黄熱病が、人口の多い都市圏に近づいたことで、個人の予防行動が一斉に変わった瞬間だった。

この行列が固有なのは、待つ対象が単なる商品ではなく、限られた時間内に接種する予防措置だった点にある。汎米保健機構によれば、ブラジルは流行への対応として分割量接種用の注射器2,000万本を確保し、2019年までに7,750万人を守る大規模計画を進めた。接種所の数時間の列は、流行情報、旅行勧告、公衆衛生の大量動員が同じ場所に現れた記録である。